不動産の持分が競売にかかった

共有名義の持分が競売になってしまった場合。
一般的には落札者の付きにくい状況の物件です。 理由は
、第三者が、その物件を落札をしても、物件を自由に使うことが出来ないためです。 一般的には、残りの持ち分を持っている他の共有者に買い取ってもらいます。

落札価格は、一般流通し難いこともあり、時価よりもかなり安くなることが多いようです。

しかし、共有者は他の共有者に対して持分の買い取りの請求権がありますので、それを見越して落札することも予想できます。 物件によっては、これらいわく付き競売物件を専門に扱う、その筋系の業者さんも存在します。

安く落札して、その共有部分を高く買い取ってもらう、買い取ってもらえなければ、他の方々が共有している部分を安く買い叩き、そして最終的に物件の100パーセントを手に入れます。 
これを防ごうと思うのであれば、自分か身内の信用できる人が落札するしかありません。

 

共有物分割請求の訴え

共有物の分割を請求することもできます。 共有物の利用について合意ができないときは、共有物の分割を請求するほかありません。

分割には、(1)現物を分割する方法、(2)共有者の一部が他の共有者へ対価を支払って全共有物を取得する方法、(3)共有物を売却して売却代金を共有持分にしたがって取得する方法が考えられます。

分割についての協議が成立しないときは、裁判所に対し、共有物分割請求の訴えを提起することができます。 裁判所は、現物分割ができないときや分割すれば著しく価格を損なうときなど適切な分割方法が見出せないときには、最終的に共有物を競売する判決を行います。 その場合は、競売代金を共有持分に応じて分配することになります。

ただし、競売の場合は、一般の売買と比べて安価しか売却できない場合が多いので、任意で共有不動産を売却できるようすべきです。

民法256条1項本文、各共有者はいつでも共有物の分割を請求することができる。
民法258条1項、当事者間での協議が調わないときは、分割を裁判所に請求できる。

最高裁判決(判例):1996年10月31日
最高裁は、民法258条により共有物の分割をする場合において、当該共有物を共有者のうちの特定の者に取得させるのが相当であると認められ、かつ、その価格が適正に評価され、当該共有物を取得する者に支払能力があって、他の共有者にはその持ち分の価格を取得させることとしても共有物間の実質的公平を害しないと認められる特段の事情があるときは、共有物を共有者のうちの1人の単独所有または数人の共有とし、これらの者から他の共有者に対して持ち分の価格を賠償させる方法(いわゆる全面的価格賠償の方法)によることも許されるとした。

価額賠償分割
共有者の内1人または何人かが、共有持ち分全部を取得し、他の共有者の取得すべき持ち分を価格で賠償する方法です。 この方法は結局、持分権の売買であって、他の共有者は所有権の譲渡に準じて、各自の持ち分権につき所有権移転登記手続きをなすべき義務を負うことになります。 この場合の登記原因は「共有物分割」とします。

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